ああ、勘違い

第7代 豊岡 茂

高齢で一人住まいの義母が気がかりで、昨年から毎月のように義母の住む東北のA市に行っていました。前は新幹線・在来線を乗り継ぎ二人で往復¥34,000かかっていました。
これが毎月となると出費もバカにならず、この2~3年は専ら高速バスを利用しています。何しろ二人で往復¥14,000で行けるので、若者だけでなく年配の方も結構利用しているようです。平日などで運が良ければ、一人片道¥2,500で乗れることもあります。多少時間が余計に掛かりますが、確実に座れるし乗り換えもないので、他の路線に比べ利用する方がすごく多いようです。昨年の暮れに乗った新宿発7:30(新宿が工事中で実際は代々木ですが)のバスは、増便で何と7台のバスが出ました。
まるで遠足状態です。まるで金魚の○○の様です。

あの出来事があったのは、数ヶ月前の同じ7:30発のバスの時でした。
余裕をもっていつもは6:40頃、遅くても6:50分には家を出るようにしていました。
当日目覚ましで起き、トイレに入って時計を見ると「何と1時間も進んでいるではないか。まだ、5:50のはずなのに!」と思いながら時計を1時間遅らせました。
「今日は楽勝だな!天気予報でも見るか?」と細君と話をしながらテレビをつけてみて、固まってしまいました。一瞬状況が理解出来ませんでした。
何とNHKのデジタル時計は6:55を示しているではないか!
「おい!おい!おい! 間に合わないよ!!!」

それからのダッシュはすばらしいもので我が家の記録を塗り替えました。鬚も剃らず、布団も上げず、5分後には家を出ていました。
冷静になって考えると、代々木に行くより二番目の乗車口である王子(いつもの土間土間の下)に直行した方が余裕あったのですが、そんな考えすら思い浮かびませんでした。
代々木では混んでいて私が電車を降りるのが少し遅れ、前を見ると細君がいません。後ろを振り向くと反対側の階段を降り始めていました。細君もパニックに陥っているようで、いつも通勤で使う改札口に向ってしまったようです。呼び戻しに行く時間も惜しく、「その内気付くだろう。それよりバスの出発を遅らせなければ・・・」という思いで、先に小走りでバス乗り場に向いました。どうにか2分前に着き、細君もその1分後に到着しバスに乗り込みました。いつもは近くのコンビニで食料と飲み物を買い込んで乗るのですが、そんな余裕は全くありませんでした。

バスの中では、のどはカラカラ、腹はペコペコ、胸はドキドキの状態でした。
胸のドキドキは小走りした事だけが理由ではないようです。
合っている時計を直してしまう自信はいったいどこから来たのでしょうか?
目覚ましの時間を間違えた!というより、目覚ましをきちんとセットする事自体を忘れていたというショックの方が大きかったようで、かなり落ち込みました。
唯一救いだったのは、母の教えが生きていたことです。
子供の時に「明日の用意は、今日中にしておきなさい!」と言われた事をいつも実行していたので、あのスタートダッシュも可能でした。亡き母に感謝です!

その後に受けた人間ドックに、オプションとして急遽「脳ドック」を追加したことは言うまでもありません。幸い異常なしでしたが、外から見るのと中身とでは大違いなのかも知れませんね。こうして少しずつ、解らなくなる世界に向うのでしょうか?
最近こういう事が多いのです。
トホホ・・・

今のうちに「トレドを大いに楽しめ!」という結論に達しました。

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